ふるあめりかに袖はぬらさじ
明治座でのお芝居「ふるあめりかに袖はぬらさじ」に行って来ました。
主演は大地真央さん。
原作は、有吉佐和子さんという方が1970年に婦人公論で書いた「亀遊の死」という本がもとになっているそうです。
お芝居も、大地真央さん主演で、2年前に同じ明治座で公演されていたそうです。
幕末、横浜にある、遊郭「岩亀楼(がんきろう)」。
三味線芸者、お園(おその)は、昔からの知り合いの花魁「亀遊(きゆう)」の看病をしている。
という所から物語が始まります。
素晴らしいお芝居で、途中30分の休憩をはさんで3時間半という長さでしたがあっという間の時間でした。
映画「風と共に去りぬ」の時とも思いましたが、それだけの長い時間、一つの事にずっと集中していられるというのも、日常生活であまりないと思います。
俳優さんや舞台など、すべて素晴らしかったですが、大地真央ってやっぱりすごい。
出てきた時からオーラがすごくて、大拍手になり
一人の時は、いつまでもしゃべっていて、あまりに決まりすぎて、最後は歌舞伎役者のように身得をきって(いたような気がする)しまいそうな勢いで
三味線を持ち、歌を歌いだすと本当の芸者さんを見てるようで、
場面が緊張した後は、言葉の端々で笑いをさそい、
病気の花魁を看病し、人情溢れる芸者の言葉に涙をさそい、
酔っぱらった時は、この世の果てを知った老女のようになり、
圧倒されるし、面白いしで、トップスターというかプロの女優さんってすごい、と改めて感動しました。
明治座という場所も初めてで、明治時代頃から、この日本橋という場所で、色んなお芝居が続けられてきたのだなと思うと、感慨深いものも感じます。
劇場の下の階では、お土産やお弁当売り場などでにぎわい、芝居を楽しむという文化のようなものもまるごと感じたような時間でした。
知り合いの役者さんが出ていてたので、劇の終了後、楽屋に来ていいと言ってくださったので、楽屋(鉄の扉の向こう側でした)に少し入る事ができました。
劇中で使われていた、花や衣装などが並び、お花の香りとお化粧道具の香りが入り混じり、ふわっといい香りがして、さらにテンションもアップ。(笑)
お芝居というと、歌舞伎座や帝劇なども有名ですが、たまにはこういう場所で、色んなお芝居を楽しむというのも、贅沢な時間でいいな、と思いました。
とても楽しかったです。