映画日記

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郵便配達は二度ベルを鳴らす

買い貯めしてあった、DVDを昨夜、鑑賞しましました。
郵便配達は二度ベルを鳴らす
イタリアの巨匠とも呼ばれる、ルキノ・ビスコンティ監督の初作品。
この方は、すごい監督なんだけど、ビスコンティ家出身の伯爵。
ほんとの貴族の方です。
小さい頃から芸術に親しみ、後にオペラなどの舞台監督もされ、それらのオペラがものすごくヒットしたとか。

若い頃は、まだ売れていなかったせいか、そんなにお金をかけずに製作せざるを得ませんでしたが有名になってからは、ビスコンティ監督が映画一つ作ると、映画会社が潰れてしまう、というぐらい制作費をかけたそうです。
でも、それらがもうため息が出るくらい素晴らしいし、美しい。

それに、人間の描き方が素敵です。
出てくる人、一人一人に、人間の尊厳というか尊さというものがすごく丁寧に描かれていて、そのせいかどんな悪党も、悪い人に見えないのが不思議です。
でも、そのせいかこの映画は、不倫の末、旦那を殺してしまうというドロドロしたもので、すごくリアルでした…。
最後が、ここで終わるかぁ?という終わり方で、何だかずっしりとしたものを、勝手に置いていかれた気分だったけど。笑

でも、音楽のセンスが流石です。
何もない荒野をハーモニカを吹きながら、実に男前の(笑)旅人が歩いてくる。
それだけで不思議と一つの絵画を見てるようです。
男女のドロドロした話も、旦那様が歌うオペラのアリア一つで何だか、気分が落ち込まないのが不思議。




ビスコンティ監督の映画、まだまだ知らないのがいっぱいあって、それだけにこれから楽しみな私です。
時間の許す限り、自分勝手な備忘録にお付き合い下さいませ♪