映画日記

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天井桟敷の人々

行ってきました、午前十時の映画祭!
今週は、「天井桟敷(てんじょうさじき)の人々」です。
天井桟敷というのは、一番安い値段で芝居が見られる席の事。
2階3階席などのあの、横から舞台を見下ろす席の事です。

1945年にフランスで作られた映画。日本での公開は1952年です。
戦争中に製作されたものですが、製作期間が3年3ヵ月、製作費16億円、当時としても破格の規模で製作されたものです。

でもこの映画観たことないし、写真見ても白黒で何だか格調が高そうだし、おまけに上映時間が3時間10分。
そしてこの映画祭でやるぐらいだから、こちらから観てやろうじゃないか!ぐらいの気合が必要だと思い、飲み物とお菓子をしっかり用意。(笑)

フランス映画というと何か独特な世界観があって、入り込めない印象があったのですが、いつの間にか、この世界にどっぷり引き込まれていました。

ストーリーは、4人の紳士が一人のミステリアスな女性に恋焦がれてしまい、屈折し、歪曲し、殺人までおきてしてしまうという、かなり大人の恋愛のお話。
結局3時間の間、すったもんだを繰り返しても何も解決せずに終わってしまいましたが(笑)でもそれが、シェイクスピアのお芝居を見てるみたいに美しい。

途中に出てくる、お芝居、パントマイム、音楽なども美しすぎてため息をつかずにはいられません。
日常で言ってしまえば、ひいてしまうような女性の口説き文句も、この世界でとなると、芸術的な絵になってしまう。
舞台がパリという街のせいもあるのでしょうか。

でもシュールです、かなり。
フランス映画の雰囲気が、満載です。
今日のように、しとしとと雨が降る日によく似合う映画です。
でも、すごく良かった。
きっとこんな機会もなければ、観る事もなかったかもしれないです。

来週は、「太陽がいっぱい」です。
アラン・ドロンだ。
又、男前に会える(笑)
来週も行きたいです。